疲れにビタミン剤〜多すぎても問題・少なすぎても問題

一般に疲れたらビタミン剤と思われがち。そのビタミン剤もたくさん飲んだからといって,すぐに効果が出るとは限りません。今回は代表するビタミン剤の欠乏症と過剰症をとりあげます。
ビタミンは脂溶性(油:体内にたまりやすい)と水溶性(水:体内にたまりにくい)ものに分かれます。
脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすいため欠乏症はなりにくいですが過剰症が問題になります。一方水溶性ビタミンは体内にたまりにくいため欠乏症が特に問題になります。ご心配の方は当院にてご相談ください。


所要量(成人:男/女) 欠乏症と過剰症
ビタミンA 600/540μgRE*1 夜盲症,角膜乾燥症   脱毛,皮膚剥脱
ビタミンD 2.5μg 骨軟化症,くる病  Ca血症,口渇,多尿,意識混濁
ビタミンE 10/8mgα-TE*2 溶血性貧血,乳児皮膚硬化症,歩行障害,網膜症
ビタミンK 65/55μg 出血傾向,新生児メレナ   新生児溶血性貧血,核黄疸

水溶性ビタミン

ビタミンB1 1.1/0.8mg 多発性神経炎,脚気,ウェルニッケ脳症
ビタミンB2 1.2/1.0mg 口内炎,口唇炎,舌炎,皮膚炎,眼症状(羞明,異物感など)

ビタミンB6

1.6/1.2mg 低色素性小球性貧血,多発性神経炎,口角炎,舌炎,
脂漏性皮膚炎
ニコチン酸 16/13mgNE*3 ペラグラ
パントテン酸 30μg きわめてまれ.皮膚炎など
ビタミンB12 2.4μg 悪性貧血
ビタミンC 100mg 壊血病,メルレル・バロウ病
※1RE:レチノール当量   ※2α-TE:α-トコフェロール  ※3NE:ナイアシン当量

                                        【今日の治療薬より抜粋】